【子どもと登山】秋吉台の山歩きを一言でいうと「空が広い!」。背の高い木がなくて、急な勾配がなくて、視界が360度開けている大草原でした。
当日は、車で湯田温泉から秋吉台に向かいました。秋吉台のカルストロードに入ると、それまで視界を満たしていた新緑がほとんどなくなり、景色が一気に黄色に。「新緑の秋吉台は、1ヵ月くらい後だったのかぁ」と一瞬気落ちしたものの、実際に歩いたらベストタイミングだったと思いました。昨今の早く訪れる猛暑の日だったら、ずーっと直射日光を浴びながら歩くことになり、それはきっと修行でした。
その日は最高気温が18度、冷たいそよ風がつねに吹いていました。どこを歩いていても行き先が見えます。「あの道を行けば、頂上に行けるね!」と指をさしながら歩ける山って、あまりありません。子どもにとって分かりやすい山歩きだったんじゃないかなぁと思います。

子どもと歩いた秋吉台
歩いたルート:長者ヶ森駐車場 → 長者ヶ森 → 冠山 → 地獄台 → 長者ヶ森駐車場に戻る
所要時間:2時間。ランチ休憩と、休憩1回を含む。
子どもの年齢:4歳2か月
この頃の子どもの歩くペース:大人の7-8割
子どもにとっての難易度:★☆☆☆☆(易しい)
その日の子どもの乗り気度:★★★★★(乗り気100%)
駐車場から長者ヶ森までは、平たんな草原を徒歩10分
「秋吉台」「トレッキング」で検索すると、いくつかのルートが出てきます。我が家は長者ヶ森コースを歩くことにしました。駐車場に車を停めて、子どものトイレをすませて、さぁ出発!
ひとつ目の目的地「長者ヶ森」は、駐車場から徒歩10分弱。こんもりとした林は大草原の中で目立つので、間違えることなく到着。

長者ヶ森は明るい林。その日に歩いた中で、唯一木陰がある場所でした。

長者ヶ森のわきに地図があったのですが、歴史を感じる手書きのアバウトな地図でよく分からず、「冠山はどっち?」と話していたら、秋吉台に慣れていそうなおじさんが「こっちに行って20分くらい歩くと冠山だよ」と教えてくれました。
冠山までは、ゆるやかな登り坂
長者ヶ森を過ぎると道幅が狭くなって、本格的なルートです。雲一つない快晴で、そよ風が吹いていて、最高の山歩き日和。おしゃべりしながらのんびり歩きます。

おじさんは「冠山はこっちだよ」と教えてくれたものの、散策路はあちこちで道別れをしていて、しかもそれぞれの標識が示す行き先が地図とは違うような気がしましたが、こんなに開けた場所なら迷っても必ず駐車場には戻れる!と思い、進みます。
この時の「地図には頼れないかも」という予感は当たっていたようで、結論、ネットで見つけた地図(同じ地図が、駐車場にもあった)は、相当アバウトでした。でも、上述の通り、視界が開けた草原に散策路がはっきり見えるので、迷ったりすることはなさそうです。

ちなみに、この「冠山入口」の標識が、その日で一番分かりやすい標識でした。この標識からは、ずっとゆるやかな坂が続きます。頂上に近くなると、ザ・秋吉台な石灰石の岩があらわれてきました。

冠山の頂上から見える、岩の景色
長者ヶ森から冠山頂上までは、のんびり歩いて30分。想定よりずっと穏やかな山歩きなので「お待ちかねのランチ!」という感じではありませんでしたが、ここでランチにしました。
冠山の頂上で、歩いてきた方向を背にして頂上の反対側を見ると、無数の石灰石の岩が見えました。「こっちの景色は全然ちがうねぇー」と子どもと話しながら、次は地獄谷を越えて地獄台を目指しました。

地獄台の頂上へ
冠山から地獄台へは、見事に視界が開けていて、自分たちがどこを歩いているのかがはっきりわかります。足元はよく整備されていて、子どもも難なく歩けます。

冠山から地獄台までは20分。地獄台の頂上付近と頂上は、石灰石の岩がたくさんあって、なかなか見ごたえのある景色でした。

地図にある長者ヶ森コースでは、地獄台のあとに北山に立ち寄ることになっていますが、子どもの昼寝の時間が過ぎていたので、私たちは地獄台からそのまま駐車場に戻ることに。子どもが疲れすぎたり嫌になる前に終わるのが、子どもとの山歩きで大事なことです、と思ってます。

地獄台から下りきったところにある地獄谷からは、アップダウンがほぼない道でした。ご機嫌に電車ごっこをしながら駐車場に戻りました。
秋吉台の長者ヶ森コースは、ゆるやかな丘を散策するような感覚で歩けるコースでした。空が広い草原で、歩いていてとても気持ち良かったです。散策路の足元はよく整備されているので、山歩きに慣れていないお子さんでもきっと楽しめると思います。おすすめです!